ベスポンサの副作用
腫瘍崩壊症候群(しゅようほうかいしょうこうぐん)
治療によってがん細胞が急速に死滅することにより、がん細胞内の成分が体内に蓄積し、尿酸増加、電解質※のバランスがくずれて様々な症状が起こることがあります。
症状
- 意識の低下、考えがまとまらない、判断力の低下、尿量が減る、血尿、息苦しい、息切れなどの症状があらわれます。
治療開始後12~72時間以内に、尿量が減ったと気付いたときは、すぐに主治医、看護師、薬剤師にお知らせください。
病院での対処法
- 投与期間中は血液検査、尿検査、尿量測定などを行います。
- 腫瘍崩壊症候群の予防として、水分補給を行います。また、尿酸の産生を抑制する薬、血液をアルカリ性にする薬、尿酸を分解する薬が投与されることもあります。
- 症状があらわれた場合は投与を中止したり、症状が重い場合は透析療法を行うこともあります。
※電解質:ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンなど、一般にミネラルといわれるものです。身体の機能の維持や調節に重要で、通常は体内でほぼ一定の濃度に保たれています。
監修:大阪市立大学医学部附属病院 血液内科・造血細胞移植科 日野 雅之先生